ワンポイント・リーフレット第19号 通学合宿(1)(大人の関わり方[4])
~大人の関わり方(4)~

平成23年1月
「通学合宿とは…」
子どもたちが親元を離れ、共同宿泊生活をしながら学校に通い、自分たちで炊事、洗濯、掃除、宿題などのごく普通の生活体験活動を通して、基本的な生活習慣(食事、排泄、睡眠、あいさつ等)を身に付け、「自尊感情」や「規範意識」等の向上を図ることが大きな目的です。
「通学合宿」の実施にあたっては、支援者の関わり方がとても重要です。そこで今回は、「通学合宿」を実施する際に大切な支援のポイントを紹介します。
ポイント 家庭・学校としっかり連携して取り組もう!
「通学合宿」を通して、より教育効果をあげるために、家庭や学校との連携は不可欠です。特に家庭においては合宿終了後の子どもへの関わり方、学校においては合宿期間中の連携が大切となります。
☆ 家庭との連携
○ 合宿期間中は、できるだけ親元から離すことが大切です。(必要最低限の内容のみ連絡)
○ 合宿終了後は、合宿中の状況(学んだこと・できるようになったこと)を保護者に報告し、家庭におい
ても継続して取り組んでもらうことが大切です。
☆ 学校との連携
○ 「通学合宿」は地域で取り組む事業です。合宿期間中、子どもたちの生活に学校の先生方が必要以上に
関わることは避けましょう。(活動の様子を見守る、励ましの声かけ程度)
○ 合宿生活での子どもたちの状況(精神面・健康面等)や学校での様子については、連絡帳等を活用し、
学校と十分に連絡を取りながら進めることが必要です。
ポイント 「“脱”過保護・過干渉」
通学合宿などの体験活動を実施する上で、大きな問題となっているのが親(大人)の過保護・過干渉です。事前の準備や後片付けを大人が行ったり、活動方法を細かく指示したりすると「させられ体験」になります。子どもたちにとっては、達成感や成就感を十分に味わうことができず、教育的効果は期待できません。子どもの自主性を尊重し、主体的な体験活動となるようにしましょう。
○ 子どもが自分ですべきことを、大人が先取りしないようにしましょう!
○ 他の模範となるような行動については、真っ先に褒めましょう!
○ 叱るべき時は、きちんと叱りましょう!
○ 「あれはいけない」「これもダメ」と子どもの意欲の芽を摘まないように
しましょう!
たとえ失敗しても、一生懸命に取り組んだことに対しては褒めましょう。しかし、周囲に迷惑がかかるような行動をとった時には、毅然とした態度で接することが大切です。
ポイント 支援者相互の共通理解を図ろう!
子どもは、体験を通して学ぶことが多いと言われています。「やったことのないことはできない、教えられていないことはわからないのが当たり前」として、通学合宿を支援しましょう。したがって、子どもに体験を通して学ばせるためには、失敗しても励ましながらできるようになるまで忍耐強く待つことも必要です。
そこで、子どものへ支援について、「どこまで見守るか」と「どう指導するか」を、支援者間で十分に共通理解を図っておくことが重要です。
支援者によって子どもへの対応が変わることがないようにしましょう。
長期集団宿泊活動を通して、子どもたちに様々な教育効果が見られます!
下の2つの図は、独立行政法人国立青少年教育振興機構が、長期集団宿泊活動に参加した児童の学級担任や保護者を対象に行った、事後(1ヶ月後)アンケート【平成20年度調査研究事業「小学校自然体験活動モデルプログラム開発」】の調査結果です。長期集団宿泊活動を通して児童の思いやりの心や協調性、自立的な生活習慣が身に付いたことが分かりました。
また、子どもの「豊かな人間性」等を育むといったいわゆる「生きる力」も向上しており、長期集団宿泊活動は、子どもたちの健やかな成長に大きな効果があることが明らかになっています。
生活習慣、コミュニケーション能力、社会性など、子どもはすべて体験による経験から身に付いていくものです。子どもの豊かな体験活動を地域で推進していきましょう。
ポイント 「地域で子どもを育てる」
「通学合宿」は、子どもの基本的生活習慣の定着と「自尊感情」や「規範意識」等の向上をめざすものですが、加えて、地域の教育力の向上にも役立っています。
地域が主体となって取り組むことにより、地域で子どもを育てる機運をみんなで高めていきましょう。







